UEC-100周年記念キャンパス企画プロジェクトVBセミナー2015 No.10

VBセミナー【先輩に学ぶ編(5)】 記録

【写真と文 安部博文】

日時2015年5月07日(木)5限(16:15~17:45)
場所東3号館306教室
司会・進行西元岳(にしもと・がく)
情報理工学部 先進理工学科4年
学内ベンチャーグループ アシリティ(ASILITY)代表

内容
1 西元さんによる主旨説明 5分

2 人を楽しませるための対話型アプリ

佐藤俊樹(さとう・としき)さん 博士(2010 年修了)
株式会社対話型メディア技術研究所技術顧問


自己紹介
▼1980年,福岡県出身。中高時代は水泳部に所属。
土日・夏休みも練習漬けの毎日。
1995年に高校に入る。自宅にパソコンがあったので好きになる。
高校時代はネットゲームに熱中。23時から朝までテレホーダイの生活。昼は学校で寝てしまう。そのため上位だった成績が下落。ついにネトゲ廃人に。ネトゲ廃人の怖さを早くから経験したことがその後の人生を救った。同級生は九州大学・九州工業大学・福岡大学へ進学した。しかし,水泳部の先輩で電通大に進学した人から,マニアックな大学だと教えてもらい,進学を志す。


▼電通大ではプログラミングとリアルなサバイバルゲームに熱中。プログラムの腕を上げるため三鷹の海洋技術研究所でコードを書くアルバイトに従事。小池研究室に入る。最初は多忙さに圧倒されたもののすぐに慣れ,すぐ研究室が生活拠点になる。卒研のネタに巡り合えず,苦しむ。しかし,12月に着想を得て2週間でプログラムを実装まで持っていき100ページの論文に仕上げた。研究内容は高評価を得,研究の面白さに目覚める。

▼修士時代は生活の全てを研究に集中。半年早く修士を終え,博士課程へ進学。年間4,5回ペースで国際学会で発表。マイルのたまり方が半端なかった。業績は十分だったものの,博士論文にまとめるのに四苦八苦。博士論文は研究者として一人前になれるかどうかの耐久力テストのような面がある。ボロボロになりながらも学位を取得できた。研究はライフワークであり趣味でもある。博士後期課程に進む人は少ないが,行った方が人生が楽しくなると思う。

PARTⅠ 西元さんが佐藤俊樹さんにインタビュー + 全員とQ&A 50分
(1)対話型メディア技術研究所の目指すものとは? 研究室は研究して論文発表する場。作り込んで人に使ってもらえるまで作り込めない。私は応用研究をやっており,作ってナンボ,動かしてナンボの世界。だから研究室で作ったものを多くの人に使って喜んでもらう実用化のために会社を作った。
(2)学生へのメッセージをお願いします
大学生活の4年間は人生の中で貴重な時間です。先輩から,「後から思い返したときバイトしかやってないというような大学生活をしてはいけない」と言われました。大学時代はチャレンジするべき時期です。

Q&A
Q アイディアはどうやって出しますか?
A 研究では1年にいくつものアイディアを考えなければならないのでサイクルが早い。アイディアを考えるプロセスに決まったものはない。ひたすら仲間と議論する。すると身近なところに発見がある。VBセミナーものづくり編でやっているアイディア出しのような活動がベースになる。その時大事なのは,今まで人がやってきたことを知って,その実績を踏まえた上で新しいものを作る。普通の人と研究者の違いは,普通の人は大して調べもせず「自分のアイディアは新しい」と言う。それに対して研究者は,「それは前にあったよ」と言える。過去の(研究に対する)知識があるかどうか,だ。

Q 学生時代のプログラミングの体験でエピソードがあれば教えてください。
A 人に教えることに興味があったので,研究室に入って後輩を指導する場面になっても困らなかった。プログラミング教室の土台を作ったと言えるかも知れない。でも主にやっていたのはサバイバルゲームのほうでした(笑)。

Q 研究テーマの回転が早いという話があった。残っているものはありますか?
A PACPACがそうです。修士1年の時,みんなで遊ぶために作ったネタだった。また,研究室を人に紹介するのに便利なネタも残る。担当者が卒業してメンテできなくなると同時に消えるのが普通だ。

Q プログラミングの最初の言語は何でしたか?
A Visual Basicでした。それ人工無能を作りました。

Q 学部1年なので研究の面白さがピンと来ません。どこが面白いのですか?
A アイディアが浮かんで,これを作るぞとなったとき,楽しい。考えたものを制作に移行するときの楽しさに中毒性がある。

Q アルバイトのさいに最低条件を示してもらえるとそれをモチベーションにして頑張れます。
A Cができれば良い。複数の企業から面白い話が持ち込まれている。

Q 就職は考えてなかったのですか?
A 研究が楽しいと思っていた。研究優先だったし,就活の時間を取る気がなかった。

Q 電通大で奥さんを見つけた話を詳しく聞きたい。
A プログラムのサークルの後輩。研究室も同じ。PACPACも一緒に作った感じ。

Q 研究で苦労したことは?
A 博士論文を仕上げるのが辛かった。先生からの「攻撃」に耐えられるかどうか,防御力が問われる。

プレゼンが得意ではないのに海外の学会で発表をやらされたりする。トラウマになるくらい。
Q そこを乗り切るコツは?
A 気合だ。へこたれないこと。精神論になる。海外発表も一度やってみると度胸がつく。

3 次回の予告 5月14日 テーマ 私がベンチャー企業に就職した理由
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